メリクリ!

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2012/12/24(月)
間に合った……

でも、余力がないのでココにup↓↓

高町さん家のクリスマスですわ。


*

『 不機嫌なサンタさん 』



ん~~……

む~~……

ぶ~~……



今日の私の担当である洗い物を終えてキッチンから戻ってくると、ソファーで横になったフェイトちゃんがクッションを胸に抱いてウダウダと体を捩っていた。

まあ、ね。
気持ちは分からないでもないけどね。

クリスマスまで後三日に迫った今日になって、ドンピシャで出張が決定してしまったとのこと。
"しょうがないけど、しょうがなくない"を体全体で表現している最中のようだ。


「お仕事、お仕事。ね?」


ソファーの脇に屈んで、子供をあやす様にフェイトちゃんの頭を撫でる。


「…………」


ピタッと動きを止めてから、上目遣いで私の顔を見つめた後。
おもむろに上半身を起こして私ににじり寄ってきた。


「じゃあさ、じゃあさ。イヴの日に仕事あがってから超特急で帰ってきて、朝までに向こうに戻るっていうのはどうかな?」
「時間的に無理だと思うよ」


出張先はすごく遠いわけじゃない。だからこそ彼女も諦めきれないんだろうけど、そんな強行日程、仕事に支障が出るに決まってる。


「大丈夫。徹夜とか慣れてるし!」
「ダメです」


即却下。
そんなの慣れてどうするの、もう。

少し普段の生活を含めて自重を促す為に、フェイトちゃんの額をコツンと一回。


「……飛行許可申請したらひとっ飛」
「公私混同じゃない。大体、許可下りるわけないでしょう」


言葉を遮るように正論を返すと、言ってみただけだもん、と不満そう。


「なのはは……クリスマスに私がいなくてもオッケーなんだね」
「そんな事言ってないってば。フェイトちゃんが無理するのがイヤなの」
わかってるくせに。


私がため息をつくのを見てバツが悪くなったのか、俯いてしまった。


「だって……皆ですごく楽しみにしてたのに。色々準備までしたんだよ」
「うん、そうだね」
「私、もう二人へのプレゼントも用意したし、サンタさんの衣装も借りてあるし、鼻眼鏡も買いに行って、ケーキはなのはに任せてあるからチキンの手配して」
「うんうん、そ……」


ちょっと待って。

何か、今、不正解があった気がする。


「ごめんね、もう一回準備したもの教えて?」
「ん?いいけど……二人へのプレゼントでしょ、サンタの衣装に鼻眼鏡、チキン……」
「残念、フェイトちゃん。一つね、クリスマスじゃなくて忘年会グッズが混じってる」
「ええ?!」


私の指摘にびっくりした表情をするフェイトちゃんは、本当にわからないのだろうか。

……わからないんだろうな。




と、そこへ。


「なのはママ~、ちゃんと宿題終わったよ」


ヴィヴィオが私たちのいるリビングへと姿を現した。

ナイス。
話題と空気を変えるには良いタイミングだ。


「あれ?フェイトママ、まだ拗ねてるの?」


あああああ。
良いタイミング→最悪のタイミング に変更。


「…………」


フェイトちゃんはゴソゴソと無言でクッションを胸に抱きこんで、再びソファーに横になって背を向けてしまう。


「ヴィヴィオ……」
「あー、あははは」


ヴィヴィオに向けて首を横に振って見せると、自分の軽いジョークが通じない状況だった事に気づいて困った笑顔で頬を掻いた。

自分で蒔いた種は自分で刈ろうね。

高町家のモットーを口にしなくても、ニッコリ微笑んでアイコンタクトをするだけで十分なくらい身についている自慢の娘。
ソファーの裏側から背もたれに体重を預けて、上から覗き込むようにフェイトちゃんに話しかける。


「私たちのクリスマスはフェイトママが帰って来るまで延期にしようよ」
「……私のせいでそんなの嬉しくないし」
「でも、私もなのはママもその方が嬉しいよ?」
「……クリスマスケーキ美味しそうだった」
「あのケーキ屋さん、種類いっぱいあるんだよ!なのはママと私でもっと美味しそうなケーキ用意しておくね」
「…………」


ヴィヴィオのほぼ完璧といえる返しに暫く黙りこんでから。
フェイトちゃんは大きく息を吐き出して体を起こすとヴィヴィオに向かい合う形で背もたれに顎を乗せる。


「……ヴィヴィオもそんな感じなんだ……当日、一緒にお祝い出来なくても全然平気そう」


そう言ってフェイトちゃんは眉尻を下げた情けない表情で笑った。
子供のヴィヴィオ相手に駄々をこね続けるのは流石に出来なかったらしい。


「まぁ、仕方ないよね」
お仕事、がんばりますか。


んー、と両手を挙げて伸びをする彼女は、ようやく気持ちの切り替えが済んだのかいつもの柔らかい笑顔に戻る。

そんなフェイトちゃんの首筋に、ヴィヴィオは勢いよく抱きついて。


「っと。なぁに?」
「フェイトママ、ちゃんと待ってるからね。フェイトママがケガしないで無事にちゃんとお家に帰って来てくれるのが、一番のクリスマスプレゼントだよ!」
「ヴィヴィオ……」


あ、殺し文句。
フェイトちゃん、心なしか目が潤んでるし。

……ホントはちょっと、私が言いたかったセリフではあるけれど、先を越されちゃったな。


「たまには静かに過ごすイヴの夜もいいかもね」


誰ともなしに呟いた彼女の言葉に。

私もふと、そんな状況を想像してみた。


「……うん、いいかも。傍にいない大切な人の事をずっと胸に想いながら、静かにクリスマスを迎える……案外素敵じゃない?」
一緒にいられないからこそ感じられる事もある、ってね。


私が二人の顔を交互に見ながらそう伝えると、二人とも大きく頷いてくれた。


「うん、素敵!!」
「あははは。ヴィヴィオ、苦しいよ~」


いっそう抱きつく力を強くしたヴィヴィオに、困りながらもすごく嬉しそうなフェイトちゃん。

むむ、さっきから二人だけずるいんじゃないかな。


「えいっ!」


私も参戦すべく両腕を広げて二人を抱きこむように飛びついた。


「なに、なのはも?」
「にゃはは」


フェイトちゃんは一瞬驚いた顔をしてから、すぐに少しだけいたずらな笑顔に変わる。


「あー、でも、ちょっとなのはが心配だなぁ」
「えっ、私?何が?」
「なのは、また夜一人で泣いちゃわない?泣き虫だから」
「ええっ?!なのはママ、泣いたの??」
「なっ!!またって何?フェイトちゃん、適当なこと言わないでよっ。私、そんな覚えないんだけど!」
「ねーねー、いつ?何で泣いたの?フェイトママがいなかったから?」
「な、泣いてないってば」


ヴィヴィオに興味津々に迫られて大慌てで否定してみても、どうやらあんまり信じてもらえてない様子。
イタズラの犯人はというと私の腕をするりと抜けて、お風呂お風呂~♪なんて鼻歌歌っちゃって。

さっきまでの拗ねた態度が嘘みたい。

……けど、サンタさんの機嫌も直ったみたいだし、明日は気持ち良くお見送り出来るね。



そして帰ってきた彼女を迎える第一声はもちろん。



Merry X'mas!








ちなみに、鼻眼鏡はもちろん没収となりました。




  完



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